0-1歳の時には笑顔がほとんど見られなかった子が、2歳になるといつも歌いながらおどけるようになったり、
気持ちの切替がとても難しかった子が、「ママがいいって泣いてたの」とケロっと言って遊びに入ったり。
2歳ともなると小さいお友達に優しくしたり。
子ども達はそれぞれのペースで育つ力を、元々もって生まれて来るんだと日々感じられます。
転ばぬ先の杖になる必要はないし、強制ギプスも不要です。
私達は子どもそれぞれの育つ力を信じて、今どうして欲しいのかな、
お困りごとは何かなと子どもをよく見て、気持ちを受け止め、
それからどうしていくか、どう守るかという、
よく見て守る応答的な保育で、それぞれの育ちを支援しています。
3歳以降、他者との関わりがますます増えていく中、
自分と他者の違いに気付き、どちらも大切にできる根っこを、今培っているのだと考えています。
◆子どもたち一人ひとりが主役の保育
・・・子どもが主体
子どもが自分の感情や意思をもって、自分のすることは自分で決めるということ。気持ちをうまく伝えられなかったり、やろうとして失敗したりしますが、私たちはそれを見守り、支えていきます
◆感情に寄り添う保育
・・・喜怒哀楽の感情も大切な体験
「嬉しかったね」、「泣いていいんだよ」など子どもの感情に寄り添いながら、自己肯定感や好奇心、集中力、自己を制御する力、頑張り処で頑張る力、楽天的に物事を捉える力、自尊心、
「社会情動的スキル」を育みます。※1、2、3
◆余白のある保育
・・・「遊びきる」ための時間的余裕、精神的余裕
子ども主体の遊びは、保育者の意図から大きく離れて発展することがあります。
そういった「遊び」は、子どもの充足感や達成感にもつながります。
それを見届けられる時間や、心に余裕のある保育は、子どもの主体性を大切にする上でも大事なことだと考えます。
※1「自尊心」
自分を大切に思う気持ちのこと。自尊心が傷つけられると、
自分に自信がもてなくなってしまい、結果的に自己肯定感の低下につながってしまいます。
※2「自己肯定感」
自分の存在価値を認めることによって自分自身を肯定できる感情のことです。
自己肯定感が高いと、自分を大切な存在だと感じ、ダメな部分も含めて自分を認めることができます。そして、自信を持てるようになるので、何か困難な壁にぶつかっても、自分を信じてチャレンジできるようになるのです。自分に自信をもって前向きに生きていくために自己肯定感を培うことが、子どもの成長にとってとても重要なのです。
当園では「自己肯定感」を育むために、根幹として「自尊心」が必要と認識しています。
※3「社会情動的スキル」
情動(怒り・恐れ・喜び・悲しみなど急速に引き起こされた一時的で急激な感情の動き)をコントロールする力。
自己肯定感、好奇心や集中力、自己を制御する力、頑張りどころで頑張る力、楽天的である
など、そういう情動をコントロールする力を「社会情動的スキル」と言います。
子どもの感情に寄り添いながら、その力を育んでいきます。
社会情動的スキルがしっかり備わっている子どもは、社会に出た時に挫折することが少なく、
困難なことが起きても、自分を大事にして生きていくことができることが分かっています。
この力の基礎が大きく育つのは、乳幼児期。それも、とりわけ0、1、2歳だと言われています。
私達は、「なにかができる・できない」よりも、「やろうとする気持ちが出てきた」、「意欲が高まった」、「態度で示せる」という、気持ちの育ちや、プロセスを大事にします。